ウガンダ再訪

同僚の計らいにより、ウガンダで行われる3日間のenvironmental and social safeguards trainingに参加できることになった。セーフガードというと通商貿易上の防衛措置をイメージされる方が多いかもしれないが、私のいる国際機関でセーフガードというと、投資判断や戦略策定から生じ得る環境上及び社会的な悪影響を防止するための措置のことをいう。


私の所属する国際機関が1990年頃にインドでのダム建設に融資をした際に、それによって強制的に立ち退かされる住民の権利侵害や環境破壊を理由に大きな国際的反対運動が展開され、いまのセーフガードポリシーが構築されてきたことは、この業界では有名な話だ。


今では、この国際機関はセーフガードのフロントランナーとして知られる(他の開発援助機関だけでなく、民間企業もこのセーフガードポリシーを参考にしている)。大きく分けて10のセーフガードポリシーを有しており、環境アセス、自然生息地、森林、農薬管理、先住民族、強制移転、文化遺産、ダムの安全、国際水域、紛糾地帯となる(カテゴリの階層に統一感がないと思うのは私だけだろうか)。単なる免罪符ではない環境影響アセス・社会影響アセスをいかにinternalizeして、変化する状況に適応させ、さらにはポジティブな効果さえ生み出し得るのか、私自身注目している。


で、こないだの話ではないが、environmental specialistというと、当然にしてセーフガード面での知見を求められるので、研修に行かせてもらえるのは本当にありがたい。また、うちはonline trainingが充実しているので、それでも予習中。


2年ぶりのウガンダ再訪となり、週末にNEMA(ウガンダ環境庁)の昔の同僚や友人たちに会えるのも楽しみだ。