タンザニア人

ケニア人の仕事仲間が、タンザニアに来たらスワヒリ語や英語を話すにも、ゆっくり、丁寧に話すように切り替えなければならない、と教えてくれた。ケニア人に話す調子で話すと、怒っているか威嚇しているかのようにとられ、コミュニケーションがうまくいかないのだと。ケニア人って...。


ケニア人が攻撃的だというのは東アフリカでは一般的なイメージなのだが、そんなに違うのかしらんと思っていた。が、確かにムワンザのタンザニア人は違った。政府の役人などはともかく、街の人々は、おっとりしてる、英語が思うほどに通じない、サービスがまったくなってない、といろいろ新鮮だった。例えばこんな調子。


夜20時頃、同僚たちと魚がおいしいと評判のホテルのレストランに出かけたのだが、タクシー2台に分乗するも、1台はタクシー運転手が道に迷ってはぐれた。私は幸い道に迷わなかったタクシーに乗っていたのだが、あまりに長くオフロードを走るので、誘拐されるのかと思った。で、ホテルに着いてみるとレストランは今日は休業だと言われ、併設されている(?)ばかでかいバーで同僚たちを待った。やってきた給仕に店の名前のついた○○スペシャルというドリンクは何かと聞くと、説明できず、とにかくスペシャルだという。メニューに魚は載っていないが、魚料理が出せるとも。その中身の不明なスペシャルドリンクを飲みつつ、ようやく辿り着いた同僚たちと相談し、ここではおいしい魚は望めまいとホテルに戻ることに。バーの給仕にタクシーを呼んでもらい、着いたというので一杯飲んでから行ってみるとタクシーはいない。なぜかいまだ建設中の真っ暗なホテルのレセプションでタクシーを待つこと15分(レセプションとはホテル建設において最初に作るべきものではないのだろうか)。結局、宿泊先のレストランで夕食を食べ終わったのは23時。これではインド人や中国人に商売で負けても文句言えないんじゃなかろうか。


ちなみに話は変わりますが、タンザニアスワヒリ語発祥の地とされていて、ケニア人の話すスワヒリ語は正統派スワヒリではないらしい。「スワヒリ語タンザニアで生まれ、ケニアで栄え、ウガンダで死に、コンゴで埋葬された。」という諺があるそうです。