プロジェクト評価

年度が明け、例のドイツ人を含む同僚の多くも休暇を取っていて、比較的平和な日々が続いている。私は、ここぞとばかり週末にサファリに精を出しているのと、8月の上旬に友人たちが遊びに来てくれる関係で夏休みを取るので、ちょっとばかし頑張っていますが。


いまは時間の大半をプロジェクトの完了報告書作成に使っているのだが、メールやメモじゃなく、ちゃんとした文章を一から書こうと思うとすごく時間がかかることに改めて気づく。一日を振り返って進んだ文章の量の少なさに凹む。これでもかなり他人の文章の切り貼りなのになあ。


一方で、この機関はプロジェクトの完了報告書作成に結構な労力を費やしていることにも気づく。正直に批判も含めて、プロジェクトを振り返り、目標の達成度や我々及び相手国政府のパフォーマンスを様々な角度から評価する。いわゆる自己評価なわけだが、クライアントに開示してフィードバックを得る。さらにその後、外部評価が行われ、自己評価と外部評価の評点の違いを管理職は一番気にするので、手前味噌でなく、真摯に評価する姿勢が求められる構造となっているのがおもしろい。


問題は、ここで得られた教訓がどこまでその後のオペレーションに反映されているかだと思うが、そこのところの実態はまだ不明。


そのほか、この機関では、管理職が一日でも休みを取る場合には、その間の権限の移譲が明確に周知される。代行人はその人に代わってサインする(役所で言うところの決裁にハンコを押す)権限が付与され、管理職が不在だからといって仕事が止まる言い訳にはならない。うちではフレキシブルに行える自宅勤務のときにも、この権限委譲が行なわれているのには感心した。担当者が不在だとほとんど何も進まないケニア政府とはえらい違いだ。


まあ、考えてみれば、昔働いていた職場に比べて10倍近い人数が働く大組織なわけで、さらに全世界にスタッフは散らばっているし、組織のマネージメント上でいろいろ参考になることがある(役所と同じでbureaucraticだな〜と思うことも多いが)。