顛末

前職時代に、自分が関わって告発した事業者が起訴され、先日有罪判決が確定した。まずは多くの関係者の御尽力に感謝。


有罪判決を聞いたときは、正直複雑な心境だった。自分が関わった判断によって人の人生が大きく左右されることとなった事態の重さを改めて感じた。もちろん、告発は私一人の判断ではなく、また告発は判決材料の一部にすぎず、ここに至るまでに多くの関係者の判断の積み重ねがあるとはいえ、告発に向けて強く推したのは私だった。


事業者には小さな子供もいたが、結果、離婚したという。直接会ったことのない私に比べれば、直接対応していた人々の心理的負担はもっとであろう。警察官や裁判官は常にこういった思いを抱いているのかもしれない、とも思った。


例えばスリをした人間は悪いが、厳しくとがめられるだけでなく、刑法で罰せられるのはごく一部だ。なぜこの人だけ、という気持ちもあろう。このケースを広く周知し、第二第三の環境犯罪を防いでいくことが唯一我々にできることだと信じて。